うなぎの生態がすごい!5000kmの旅と“ぬめり”に秘められた驚きの力とは

うなぎと聞くと、土用の丑の日のスタミナ料理を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実はその生態は驚くほどパワフルでユニークなんです。
うなぎは、海で生まれ、川や湖などの淡水で数年から十数年かけて成長し、成熟すると再び海へ戻り、産卵を行います。この大移動、なんと一生で約5,000kmもの距離を回遊するんです!産卵場所は、日本の南東沖、フィリピン近海にある「マリアナ諸島付近の深海」とされています。
また、うなぎは海水と淡水の両方に適応できる“両環境適応魚”でもあります。
さらに驚くべきは、うなぎが陸上でも活動できる能力を持っていることです。体表を覆う「ぬめり」の正体は、「ムチン」と呼ばれる粘液で、うなぎの皮膚の粘液細胞から分泌されます。
ムチンは水分を保ち、皮膚呼吸を助ける働きがあるため、うなぎは少しの水分があれば、地上や地中でも生き延びることができます。
そのため、大雨で地面が濡れているときなどには、うなぎが陸地を這って川の上流へ移動することもあるのです。
実際に、静岡県・浜名湖の養殖池で、台風の際にうなぎが高さ5メートルの堤防を乗り越えて逃げ出したというエピソードもあるほど。そのたくましい行動から、「うなぎ登り」という言葉が生まれたとも言われています。
このように、体をくねらせて登る力強い動きから、“うなぎ登り”という言葉が生まれたとも言われています。
うなぎの驚くべきパワーと適応力、まさに自然界のタフネスファイター。
ちょっとした雑学として、ぜひ誰かに話したくなる知識ですね!
