お母さんをなぜ“おふくろ”と呼ぶの?言葉に宿る優しさのルーツ

「おふくろ」ってどういう意味?母の日に改めて考えたい、母を呼ぶ言葉の背景
「ママ」「マミー」「おかあさん」「母上」「おかん」――
母親の呼び方って、いろいろありますよね。日本語を学ぶ外国の方が混乱するのも納得です。
その中でも、少し懐かしく、どこか温かい響きを持つのが「おふくろ」という言葉です。
でも、ふと疑問に思いませんか?
なぜ母親のことを「袋(ふくろ)」と呼ぶのでしょう?
実はこの言葉には、長い歴史とさまざまな説があるんです。
「おふくろ」はもともと敬語だった?
「おふくろ」という言葉は、もともとは自分の母ではなく、他人の母親に対しての敬称として使われていたと言われています。
平安時代には貴族階級が使い、時代が下って武士階級にも広まりました。
やがて庶民の間にも浸透し、敬意が込められた表現から、親しみを込めた言葉へと変化していきました。
そして現在では、「自分の母親」を表す、少し照れくさくも愛情を感じさせる呼び方になったのです。
「おふくろ」の語源には諸説ある
「おふくろ」の語源は実ははっきりしていませんが、いくつか有力な説があります。
● 財産を包む「袋」説
室町時代、家の財産や大事なものを「袋」に入れて保管していたのは女性の役割でした。
この“家を守る存在”としての母親が、「ふくろ=おふくろ」と呼ばれるようになったという説です。
● 命を包む「子宮=袋」説
もう一つの説は、もっと生物的な視点から。
命を宿し育む「子宮」を“袋”と見なし、それに敬意を込めて「おふくろ」としたというもの。
赤ちゃんは母親の体内=袋の中で守られて育つ、というイメージですね。
● 「ふところ」が変化した説
親が子どもを大切に抱きしめる場所――「懐(ふところ)」。
この“ふところ”がなまって“ふくろ”になり、やがて「おふくろ」となったという説もあります。
子どもにとって母親の胸は、世界で一番安心できる場所だったという証でしょう。
呼び方に込められた想い
現代では「おふくろ」という呼び方をあまり使わない方も多いかもしれません。
でも、言葉にはその時代の文化や感情が込められています。
「おふくろ」は、ただの呼び名ではありません。
そこには、家族を守る存在としての母、
命を育む存在への敬意、
そして何より、子どもにとっての絶対的な安心感が込められているのです。
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